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オゾンについて

三協エアテックでは、オゾンを用いたさまざまな研究を重ね、実績を積み重ねています。
このページでは「オゾンという物質について」「オゾンの活用法」「オゾンの安全性」について解説していきます。

オゾンについて

オゾンってどういう物質?

オゾン(OZON)は、「におう」「かぐこと」を意味するギリシャ語の(OZEIN)に由来した特有の青臭いにおいのする気体です。 自然界では、上空25km付近に高濃度のオゾン層があり、通常の大気中にも低濃度のオゾンが存在しています。 通常、生活をしている中で、オゾンの臭いを感じることはないと思いますが、紫外線を発生する誘蛾灯や殺菌灯、コピー機などの近くで独特のにおいを感じたことがありませんか?
それはおそらくオゾンのにおいです。
オゾンは、化学記号で「O3」と表されるように、酸素原子(O)3個が集まってできた物質です。
酸素分子(O2)に比べて原子の結合力が小さく、不安定で分解しやすい性質を持っているため、 すぐに酸素(O2)と酸素原子(O)に分かれます。 オゾンの分解によって出来た酸素原子(O)は非常に酸化力が強く、脱臭や殺菌など多くの用途にオゾンが用いられます。 オゾンは通常の反応では毒性のある副次物を生成せず、また、オゾンを多量に使用しても、最終的には分解し酸素に戻るため二次公害の心配がありません。

分子記号 O3
分子量 48
薄い青色【常温気体】
臭い 特有臭気
沸点 -111.9℃
融点 -192.5℃
密度 2.144kg/m3【0℃気体】

オゾンの発生方法

オゾン層という言葉があるように、地球上の自然環境にもオゾンは存在します。 自然環境に存在するオゾンは、地球に到達した紫外線や雷の放電の際などに発生します。
このように、オゾンを発生させる方法はいくつかの方法があります。

無声放電方式

無声放電とは空気中または誘電体を挟んだ2つの電極の間に、交流の高電圧を通電すると生じる放電現象のことです。
この放電中に空気また酸素を通過させ、オゾンを生成させます。
原料が空気の場合、窒素酸化物(NOX)が発生する、放電エレメントに異物が付着して発生量の変化を生じるなどの欠点があるため、 通常はオゾン生成の前に、窒素を分離除去して、高濃度酸素を供給する窒素酸素分離装置を採用します。

紫外線照射方式

石英ガラスを使用した低圧水銀放電ランプや、エネルギーの多原子分子(エキシマ)を使用した無水銀エキシマランプなどの紫外光を空気に照射することにより、周囲の空気中の酸素の一部をオゾン化させます。 オゾンの発生量は無声放電法と比較して、一般的に少ないですが、小容量のオゾンを得る場合は窒素酸化物の発生もなく、紫外線照射法が優れています。

電気分解方式

水中の電解質を2つの電極で挟み、直流電圧をかけて水を電気分解してオゾンを生成させます。電解法は、無声放電法に比べ、酸素源・除湿機・フィルター等の付帯設備が不要で、 金属ダストやNOXを含まない高濃度のオゾンを安定して得られますが、消費電力が大きく、装置が大型化した場合の運転費用などに難があります。

オゾンの活用法

先述したとおり、オゾンは非常に酸化力が強く、臭気物質を酸化分解し無臭化、また、菌やウイルスに対しては細胞膜を酸化破壊し死滅させます。 通常の反応では毒性のある副次物を生成せず、原料は空気または酸素のみですので、様々な場所、業種の脱臭、殺菌に利用されています。

オゾンの脱臭作用

オゾン脱臭法と他の脱臭方法の比較

ヒトが「ニオイ」を感じるのは、鼻の奥にある嗅細胞が刺激されるからです。においを処理する脱臭法にはオゾン以外にもいろいろな方法があります。

脱臭方式 代表例 概 要 設備
投資額
維持費
(原料)
特 徴
オゾン
脱臭法
オゾン 悪臭物質をオゾンの酸化反応により脱臭する
空気
・原料は空気で、水・薬品・燃料は使用しない ・メンテナンスも容易 ・トイレやゴミ置場、下水処理施設や漁業関連施設で採用事例が多い
薬品分解法 次亜塩素酸水 悪臭物質と薬液を接触させ科学中和や酸化反応により脱臭する
薬液
・薬液の補充や塩素量などの調整が必要となる ・食品工場や化製場などで使われる事が多い
マスキング法 フィトンチッド 微香性芳香剤を散布する事により感覚的に臭気を和らげる
芳香剤
・導入が容易 ・散布処理での脱臭効果は一時的リラックス効果も期待できる ・芳香剤の使用対象となる人間集団によって求められる香質は異なる ・家庭用トイレやキッチン、ホテルのロビーや診療所の待合室などでの導入事例も多い
吸着法 活性炭 臭気成分をろ材に吸着させる事により脱臭する
ろ材
・前処理としてフィルターでの集塵と併用して使用する事が多い ・使用するろ材により交換費用は大きく変動する ・ダクトに集約された排気の脱臭や空気清浄機など循環型の装置内で使用される事例が多い

芳香剤など、快香を悪臭より強く流して臭いを感覚的に和らげる方式(マスキング法)は、臭いそのものは残ってしまいます。 したがって、壁や天井に染み付く臭いを抑制することは難しく、においの変調(混合によるにおいの質的変化)によって別の悪臭を発生させる事例も存在します。 これに対しオゾン脱臭法は、強い酸化分解により臭いそのものを分子レベルで無臭化することができます。その為、壁や天井面への臭いの染み付きを抑制する事が可能であり、 においの変調もありません。また、過剰オゾンは酸素分子になるため、健康に有害な物質を生み出す心配もありません。

臭気成分とオゾンの反応の一例

オゾンで「脱臭」

オゾンが反応しやすい主な臭気

臭いの成分が何であるかによって、オゾンで脱臭できるかどうかが変わってきますが、生ゴミやトイレの臭い、腐った食品の臭いなど、不快に感じる臭いの多くは有機物から 発生した物質です。オゾンはこれらの臭気成分との反応性が大きく、迅速に分解・無臭化することができます。また、低濃度臭気の場合でも効果があることが大きな特長です。

人・動物臭

体臭

癌腫臭

口臭

嘔吐臭

動物、ペットの臭い

死体腐敗臭

食品臭

果物の臭い

魚の臭い

焼肉の臭い

玉ねぎの臭い

ニンニクの臭い

チーズの臭い

お酒の臭い

焼け焦げ臭

漬物の臭い

生活臭

ゴミ臭

靴の臭い

排水口の臭い

下水臭

トイレの臭い

タバコ臭

カビ臭

線香の臭い

調理場の臭い

産業臭・その他

下水処理場の臭い

食肉センターの臭い

火葬場の臭い

病院・病室の臭い

ゴム加工臭

肥料の臭い

オゾンが反応しにくい主な臭気

インクの臭い

塗料の臭い

ガソリンの臭い

グリス臭

ホルマリンの臭い

シンナーの臭い

VOC臭

アスファルト臭

メッキ加工臭

殺虫剤の臭い

石鹸の臭い

香辛料の臭い

タール臭

接着剤の臭い

特定悪臭物質に対するオゾンの脱臭効果

特定悪臭物質とは不快な臭いの原因となり、生活環境を損なうおそれのある物質であり、悪臭防止法施行令第一条の規定により下記の22物質が制定されております。

※ オゾンの脱臭効果 ○:効果は高い、△:脱臭は可能、×:効果は低い、-:公的実験データなし

物質名 においの特徴 脱臭効果
アンモニア し尿臭
メチルメルカプタン 腐った玉ねぎ
硫化水素 腐った卵
硫化メチル 腐ったキャベツ
トリメチルアミン 腐った魚
二硫化メチル ニンニク臭
アセトアルデヒド 青臭いにおい
プロピオンアルデヒド 焦げたにおい
ノルマルブチルアルデヒド 焦げたにおい
イソブチルアルデヒド 焦げたにおい
ノルマルバレルアルデヒド 焦げたにおい
イソバレルアルデヒド 焦げたにおい
イソブタノール 有機溶剤
メチルイソブチルケトン 有機溶剤 ×
トルエン 有機溶剤 ×
酢酸エチル 有機溶剤
キシレン 有機溶剤 ×
スチレン 特異な刺激臭 ×
プロピオン酸 酸っぱいにおい
ノルマル酪酸 汗臭いにおい
ノルマル吉草酸 むれた靴下
イソ吉草酸 むれた靴下

オゾンの殺菌作用

オゾンから生まれる酸素原子は、細菌の細胞壁や細胞膜、ウイルスのたんぱく質皮を酸化分解させることで細菌を死滅、ウイルスを不活化させることができます。 細胞構成成分である核酸(DNA、RNA)を溶解するため、遺伝子が変化した耐性菌を作りません。 また、オゾンによる殺菌、ウイルス不活化は反応が速く、同時に新たな毒性物質を生み出さないという特長があります。

オゾンで「殺菌」

CT値って何?

オゾンの殺菌・ウイルス不活性効果を示す評価指標としてCT値(Concentration-Time Value)があります。
オゾン濃度(ppm)と曝露時間(min)の積から算出されるもので、定められたCT値と同じ値となるようにオゾンを燻蒸することで、殺菌・ウイルス不活化効果が得られます。

オゾンガスによる殺菌効果

オゾンガスによる殺菌効果

※ CT値 = 濃度(ppm) × 噴霧時間(min)
<参考>CT値600=2ppm×300min オゾン濃度2ppmで300分間オゾン殺菌した場合、 黄色ブドウ球菌、大腸菌は、99.9%以上死滅します。

菌・ウイルスに対するCT値と不活化率

オゾンは大腸菌などを殺菌するだけでなく、インフルエンザウイルスなど、ウイルスを不活化させる作用もあります。 2020年には、奈良県立医科大学を中心とする研究グループと藤田医科大学の研究により、オゾンガスやオゾン水が新型コロナウイルスの不活化に一定の効果があることが確認されました。

CT値 不活化率
新型コロナウイルス*1 60 90%
インフルエンザウイルス*2 100 99%
ヘルペスウイルス*2 100 99%
ライノウイルス*2 200 99%
アオカビ*3 90 99%
大腸菌*4 80 99%
黄色ブドウ球菌*4 50 99%
結核菌*2 500 99%
黒コウジカビ*2 900 99%

*1 公立大学奈良県立医科大学プレスリリース(令和2年5月14日)
*2 James B.Hudson etc., Ozone: Science & Engineering. 31:216-223, International ozone association., 2009
*3 オゾン利用の新技術 内藤茂三、サンユー書房, 1993
*4 日本食品分析センター測定結果

オゾン水による殺菌効果

病原体(細菌・ウィルス・真菌)の種類 オゾン水濃度
(ppm)
接触時間 致死率
(%)
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) 2.0 30秒 100
O-157 2.0 5秒 100
サルモネラ菌 2.0 30秒 100
セラチア菌 2.0 15秒 100
腸炎ビブリオ 2.0 5秒 100
大腸菌 0.96 5秒 100
ブドウ球菌 1.08 5秒 100
緑膿菌 1.01 5秒 100
クロストリジュウム・
バーフリンゲンス
0.96 5秒 100
インフルエンザウイルス 0.96 5秒 100
鶏脳脊髄炎ウイルス 0.72 5秒 100
鶏コクシジュウム 1.92 30分 100
カビ 0.5 19秒 99.9
枯草菌 0.5 30秒 99.9

※日本医療環境オゾン研究会 および 厚生省予防衛生研究所データより抜粋

食品分野で多く利用される「オゾン水」と「次亜塩素酸水」の殺菌に関する比較

名称 オゾン水 次亜塩素酸水
原料 酸素 塩酸・塩化ナトリウム
管理濃度の目安 野菜:0.3~1ppm
手指:0.3~2ppm
工場:0.5~5ppm
野菜:50~100ppm
手指:100~150ppm
工場:100~300ppm
能力及び安全性 いずれも強い酸化力を有し、コントロールが正しければ相応の殺菌力を発揮する
両者ともに食品添加物として認められており、利用方法も確立されている
大きな相違点 残留性 オゾンが自己分解しやすく、残留しない
持続効果がないため、二次汚染には注意が必要

塩素は分解しにくく、残留しやすい
野菜等は殺菌後、調理する前に残留
塩素を改めて水で洗い流す必要がある
人体への影響 野菜の殺菌程度に使用する場合
目や口に入っても問題なく安心して使用できる
手荒れや皮膚の炎症を招く
原液を扱う場合は、保護メガネやマスクの着用を促される
維持管理 水・空気・電気のみで作れる為、維持費は安価
蛇口をひねるだけで使用できる
薬剤の調達が必要な為、オゾンに比べると維持費用が高い
使用の際、薬剤の調整が必要

オゾン濃度について

これまでオゾン濃度を表わす場合に、ppmという単位で述べてきました。
これは容量濃度と呼ばれるものです。100万分の1(parts per million)という割合を示す単位で、ある量が全体の100万分の幾つを占めるかを表します。
一般的に気体中のオゾン濃度のppmは体積比、液体中のオゾン濃度のppmは質量比でのオゾン濃度となります。

気体中のオゾン濃度(体積比でのppm)

1ppm : 1,000,000mlの空気中に1mlのオゾンが含まれている

液体中のオゾン濃度(質量比でのppm)

1ppm : 1ppm : 1,000,000mgの液中に1mg(1/1,000グラム)のオゾンが含まれている

気体中、液体中ともに同じオゾン濃度1ppmだとしても、同じ体積あたりのオゾン量で比較した場合、気体中、液体中ではオゾン量がかなり変わってきます。

気体中にオゾンが含まれる量

オゾン濃度1ppmの気体1000L(=1m3)の中にはオゾン1mlが含まれています。オゾン1mlの質量は約2.14mgですので、1ppmの気体1,000Lの中にはオゾンが約2.14mg含まれています。

オゾンの質量約2.14mgはどうやって計算されるの?

中学校の化学の授業を思い出してください。モル質量という単位を習ったと思います。
これは分子の基本単位1モル当りの質量を表します。オゾンのモル質量は標準状態(0℃/1気圧)において約48gです。それを1molの体積22.4Lで割った値が2.14g/Lとなります。従って1mLの質量は2.14mgです。 気体中のオゾン濃度やオゾン発生量などを求める場合はこの「2.14」が基本となります。

液体中にオゾンが含まれる量

水で考えた場合、オゾン濃度1ppmの液体1kgの中には1kg×1/1,000,000=1mgのオゾンが含まれています。 水1kgでほぼ1Lの体積で、1ppmのオゾン水1Lの中にはほぼ1mgのオゾンが含まれているため、1ppmのオゾン水1,000Lには1,000mgのオゾンが含まれていることになります。 上記のように液体中のオゾン濃度は質量を基準とするため、1ppmと同じ意味ですが1mg/L(あるいは1g/m3)という単位で表現することもあります。

この通り、同じ1ppmのオゾン濃度でも気体と液体では含まれるオゾンの量は約500倍違います。

オゾンの半減期

オゾンガスで気相殺菌を行う際は、オゾンの「半減期」を考えるのが非常に重要です。 例えば、150 m3の部屋でオゾン濃度(環境濃度)を1ppmにしたい場合、半減期を考慮しない計算では300mgのオゾンを発生させることになります。(部屋の容積150 m3×オゾン濃度1ppm × 変換定数2)

ただし、オゾンってどういう物質?でも述べたように、オゾンは不安定で分解しやすいため、理論上の数字が出ることはまずありません。 そこで、「半減期」が重要になります。半減期とは、発生したオゾンが半減するまでの時間を指したもので、 換気量や温湿度、オゾンと反応する物質の多さなど部屋の環境に大きく依存します。実際に測定しない限り、 その部屋でのオゾンの半減期を明確な時間で表すことは出来ませんが、一般的に、1/2h~1/3hで考えられることが多いようです。

先ほどの例、150 m3の部屋でオゾン濃度1ppmにしたい場合、厳密には複雑な計算が必要になりますが、半減期を考慮した概算値として必要なオゾン量は600mg~900mg必要です。 もちろん、部屋の環境、使用目的(殺菌の対象菌種や脱臭用途など)、供給するオゾンの濃度や時間によって、必要なオゾン量は異なってきますが、 半減期が大きく影響することを忘れないようにしましょう。

オゾンの安全性

オゾンの人体への影響

低濃度のオゾンは人体に影響を与えることはありませんが、高濃度のオゾンは眼や鼻腔、喉を刺激するなど、悪影響を及ぼすことがあります。 日本産業衛生学会ではオゾンに関する作業環境での許容濃度を0.1ppm以下と定めています。

※作業環境での許容濃度
労働者が1日8時間、1週間40時間程度、肉体的に激しくない労働強度で有害物質に暴露される場合に、当該有害物質の平均暴露濃度がこの数値以下であれば、 ほとんどすべての労働者に健康上悪い影響が見られないと判断される濃度のこと。

オゾン濃度と生理作用

オゾン濃度(ppm) 人体に及ぼす影響
0.01~0.02 多少の臭気を感じる場合がある
0.02~0.05 オゾン特有の匂いがわかる
0.06 慢性の肺疾患の患者にも悪影響はない
0.1~0.3 鼻・のどに刺激を感じる
0.5 オゾン環境に労働する者に慢性気管支炎等が増える
0.6~0.8 胸痛・咳・呼吸困難・肺機能の低下等を生じる
1.0~2.0 疲労感・頭痛等を1~2時間で生じる
5.0~10 脈拍増加・体痛・麻酔状態・肺水腫をおこす
15~20 小動物は2時間以内に死亡する

最後に

科学技術の多くは、利用方法次第で毒にも薬にもなり得ます。安全基準がはっきりしない物質が多い中、オゾンの安全領域と有害領域は世界的に確立されています。この事は、オゾンは正しくコントロールすれば、高い安全性が確保できる事を意味しています。
また、オゾンが広く利用された背景には、以下の点において安全上取り扱いやすい気体であった事があげられます。

  • オゾンは不安定な気体であり、すぐに酸素に戻ろうとする為、精密な設計・計画をしない限り、危険なほどの高濃度の環境を作ることができません

  • 安全基準より低い濃度でもオゾンには「特有の匂い」があり、その存在を感じることができます

当社では、有人の環境下でオゾンを使用する場合、安全を最優先に機器を設計、制作し、設置場所での制御も万全を期しております。安心してご利用頂ければ幸いです。

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