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オゾンラボ

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071

豚糞堆肥工場の臭気対策

◆ 研究課題

豚糞の堆肥製造過程で発生する臭気が問題となっているが、その除去方法としてオゾンを用いた除去効果および水中バブリング(擬似アクアオゾン)による除去効果を確認する。

◆ 実験方法

堆肥をボトルに貯蔵し、そこに空気を送り込むことで強制的に臭気を発生させる。
空気と一緒にオゾンを送り込み、接触反応させたサンプルを回収して臭気を測定する。
次に、その排気を水中バブリングさせたサンプルを回収して臭気の変化を測定する。
加えて比較のために、オゾンを供給しない状態での臭気除去レベルも確認する。

臭気の測定はガステック社のガス検知管を用いてアンモニア濃度を測定し、その濃度の差により除去率を評価する。
あわせて、ニオイセンサーと官能試験の結果を臭気濃度に換算し、臭気濃度の差により除去率を評価する。

オゾン接触&水中バブリングによる除去実験
オゾン接触&水中バブリングによる除去実験

臭気測定
臭気測定

◆ 実験結果

 

実験条件 アンモニア濃度 除去率
豚糞堆肥原臭気 強制排気 30ppm -
オゾン分解脱臭 オゾン 10ppm 24ppm 20%
水中バブリング オゾンなし 2ppm 93%
オゾン 10ppm 0.2ppm未満 99%以上

 

実験条件 ニオイセンサ 臭気強度 臭気濃度 除去率
豚糞堆肥原臭気 強制排気 395 5 3000 -
オゾン分解脱臭 オゾン 10ppm 160 4 1500 50%
水中バブリング オゾンなし 155 3 250 92%
オゾン 10ppm マイナス 2 30 99%

 

※ オゾン投入時は残留によりマイナス側に表示

 

 

◆ 結論

堆肥臭気をオゾンにより分解除去するには排気風量に対して多くのオゾンが必要となり、現実的に50%以上の臭気を除去することは困難と判断する。
それに比較して水中バブリングにより90%以上の除去効果が期待できると考える。
加えてオゾンを併用した水中バブリングでは99%レベルの除去が達成できる。

◆ 考察

事前にお聞きしたお客様の要求レベルとして、既存の堆肥臭気のアンモニア濃度1,000ppmを50ppm以下まで脱臭することが可能と判断する。