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オゾンラボ

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066

リンス製造ラインからの排気脱臭

◆ 研究課題

シャンプーやリンスを製造する工場の排気における臭気が問題となっており、その脱臭方法としてオゾン分解および水中バブリング(擬似アクアオゾン)による効果を確認する。

◆ 実験方法

リンスを水で10倍に希釈したものを三角フラスコに入れて加熱する。
空気をバブリングさせることで臭気を強制的に揮発させる。
そこにオゾンを接触反応させた排気サンプルをにおい袋に回収する。
ニオイセンサーで臭気レベルを測定する。

次に、強制排気させた臭気を水中バブリングさせる。
上記と同様にそのサンプルをにおい袋に回収し、ニオイセンサーで臭気レベルを測定する。

測定結果(LEVEL値)から、ニオイセンサーの特性曲線を用いて臭気濃度に換算する。
脱臭前後の臭気濃度の差を用いて脱臭効果を算出する。

オゾン接触&バブリングによる除去実験
オゾン接触&バブリングによる除去実験

◆ 実験結果

 

実験条件 ニオイセンサ表示 臭気濃度 除去率 備考(オゾン残留)
リンス臭気 10倍希釈+加熱 380 128 - オゾンなし
オゾン
分解処理
オゾン10ppm 240 61 52% オゾン臭なし
オゾン20ppm 120 20 84% わずかに臭う
水中
バブリング
オゾンなし 290 79 38% オゾン臭なし
オゾン2ppm 160 32 75% オゾン臭なし
オゾン5ppm 30 5 96% わずかに臭う
オゾン10ppm - - - オゾン臭強い

◆ 結論

オゾン分解により70%~80%の脱臭は可能と考える。
ただし、排気量に対して15ppm以上のかなり高濃度なオゾンが必要となる可能性が高い。
※今回は実際の臭気濃度が確認できていないため、実験の濃度により低くなる可能性もある。

水吸着による臭気の除去効果は90%以上と高く、かつ少ないオゾン量により効率よく脱臭できると考える。

◆ 考察

脱臭後の排気にオゾン臭が残った場合、ニオイセンサーの特性上からLEVEL値がマイナス側を示す傾向にある。
従って、実験結果のオゾン臭気が残っているケースのニオイセンサー表示は、本来のLEVEL値よりも低い値を示しているとして評価しなければならない。
経験上今回の実験でわずかにオゾン臭が残っているケースにおけるLEVEL値については20~30程度低く表示されていると推測する。