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◆ 研究課題

オキアミOIL製造工程でのボトリング作業後の洗浄において、配管やタンクに残留するOIL臭気を脱臭する良い方法が見つからないで困っているが、オゾンで脱臭できる可能性はあるのかという問い合わせをいただきました。
薬品による洗浄などいろいろな方法を試してみたが、ランニングコストも含めて適切な方法が見つかっていないということでした。

タンクや配管の洗浄にオゾン水を用いることで、洗浄後の残留臭気がなくなる可能性が高いと判断し、オキアミOILを用いた洗浄実験により脱臭効果を確認する。

◆ 実験方法

お客様からオキアミOILを提供していただき、オゾン水を用いた水流洗浄テストによる残留臭気を確認する。加えて所定時間の浸水テストによる残留臭気を確認する。
参考として水を用いた水流洗浄と浸水による残留臭気を確認する。
臭気の評価は、ニオイセンサーと官能的臭気強度および簡易的な臭気濃度測定により実施する。

実験① 洗浄テスト
・OILサンプル3mlを2個のガラスボールに投入
・各サンプルを100mlの水とオゾン水で洗浄
・各ボールにおけるOILの付着と残留臭気を確認

実験② 浸水＋洗浄テスト
・OILサンプル1mlを2個のガラスボールに投入
・各サンプルを100mlの水とオゾン水を投入
・1時間放置後に洗浄してサンプルの付着と残留臭気を確認
※ 実験①②ともにオゾン水濃度は1.2ppmにて実施

実験結果

ニオイセンサー：新コスモス電機製 XP-329ⅢR

◆ 結論

オゾン水を用いてタンクや配管を単純に洗浄するだけでは確実な脱臭は困難であり、OILの臭いが残留してしまいます。
タンクや配管にオゾン水を満たして1時間後に洗浄することにより、OILの臭いを効果的に脱臭できると考えます。

お客様からは、オゾン水を用いてタンクや配管内に臭いが残らないことが確認できたため、前向きにオゾン水による洗浄システムの導入を検討してみるという意見をいただきました。