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オゾンラボ

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ペンギン水槽の水質改善

当研究室では動物園や水族館における水槽の水質改善に関して、期待する水質改善に必要なオゾン供給量を追及し、その結果を数値化する技術を研究し、そのデータを用いて実際の水槽におけるシステムを提案し、その結果の評価における技術サポートまでのトータルエンジニアリングを提供しています。今回はその一例を紹介します。

◆ 研究課題(お客様の悩み)

すでにペンギン水槽にオゾンシステムを導入していて、オゾンにより水槽の水がきれいになることは実感している。 ただ、機械が古くなり故障も多くなったために入替を検討しているのだが、非常に高額な投資が必要な状況なため、本当に必要なオゾン量はどれだけなのかを問いかけてもどのメーカーからも明確な答えがもらえない。
水質改善に必要なオゾン量を把握し、できるだけコンパクトで安価な投資で対応したいのだが、という依頼を受けました。

◆ 研究ポイント(ちょっとした工夫)

まずは既存システムのオゾン活用効率を評価しました。その結果、製造しているオゾンの70%程度は活用できずに排ガスとして破棄している実態が見えてきました。 ただし、それには海水とオゾンの反応によりダイオキシンが副産物として反応するリスクを回避することを最優先した手段を採用した結果でもありましたが、その手段が過剰であることも同時に判明しました。
当研究室では、オゾンを有効活用し、かつダイオキシンを生成しない方法の確立を研究課題として着手しました。 その結果、所定のオゾン濃度以下で海水とオゾンを反応させればダイオキシンが発生しないという研究論文に基づき、所定のオゾン濃度以下で海水とオゾンを反応させる手段を確立し、同時に海水のオゾン濃度を監視するとともに、実際の水槽の水質を測定・数値化することも含めたエンジニアリングを含めたシステムを提案しました。

オゾン濃度と水質測定の様子

オゾン濃度と水質測定の様子

◆ 研究成果(お客様への貢献)

今まで困っていた必要オゾン量を明確にできたことに加え、水質を数値化できたことにより、水槽が汚れているときに何をすればよいかが理解しやすくなり、非常に助かるし、日々の水質管理に地震がもてるようになったという言葉をいただきました。 実際の事例として、オゾンの供給量と水槽の透明度に加えて、水槽の残留オゾン濃度およびオゾン反応層のオゾン濃度、さらには参考として水槽のCODやpHを測定し、報告させていただきました。
当社のシステムに入れ替えていただいた結果、オゾン投入量は1/2にでき、かつ水槽の透明度は30%アップしました。

オゾン供給量・水槽の透明度・オゾン濃度のグラフ化

オゾン投入量 プールの水質評価